ブレーキはどうだった? [EP82日常整備]
副題が「異次元マシンNR500」ってなっているところに惹かれて購入しちゃいました。
確か、コードネームNRって非常に高価な市販モデルが台数限定で販売されたような気がします。90年代に。
私、大学の時の友達とわざわざそれを観に行ったんですよね。東京モーターショー。(ああ、も〜何もかも美しい遠い日のおもひで)
どんな内容なんだろ。って思いながら読み始めたらですね・・・・イヤ〜どんどん引き込まれちゃいましたよ。
とんでもないマシンを作っちゃって、そこに近道がある(ほかの人たちの物まね)のはわかっているのに
わざわざ険しい山を登っていってしまうという・・・
60年代のホンダF1挑戦記を描いた「F1 地上の夢」という本に書かれていることと、全く同じような状況が展開されているんです。(正直、結構笑っちゃう)
技術的にとても難しいこと(楕円ピストン)に挑戦した関係者の苦闘の果てに、ついに国内レースで1勝を挙げるだけに留まってしまうNR500プロジェクト。
後年「天才の輝きは、一瞬のものだった」と言われることになる天才ライダー(フレディ・スペンサー)の登場。
彼の登場と共に「悲願達成」に向けて、技術的な後退を意味するNSプロジェクトを開始しなければいけなくなる技術者の葛藤。
これからどこに向かうのか・・・すごくワクワクします。上巻しか手に入れなかったのが残念。
ま、ここのところレース活動を行っていないから、本を読めているんですけどね。
さて、本題。
12時間耐久においてのブレーキの消耗具合については、前回記事にした通りです。
今回の内容は、実際にEP82を整備していって気がついたこと。のお話です。
EP82のモータースポーツ用フロントパッドを探す人は気がついていると思いますが、
パンフレットには、年代のほかに「ABS付」「ABS無し」で品番が分けて書いてあります。
これ、ものすっごく重要です。私たちは失敗しちゃいました。
「12時間も連続走行するんだから」ということで、私たちはフロントブレーキキャリパーを
中古で買ってきて、完全なオーバーホールをすることにしたんですよ。
で、購入したキャリパーと、現在EP82に付いているキャリパーを見比べてみると・・・・
どうなってるの????
ぜんっぜん大きさが違う!今、付いているキャリパーの方が全然ごっつい!
?????わかった!こすったら大きくなるんだ!!!
バカですか。機械相手に。
よくよく調べたら、僕らのこのEP82は「ABS付」のキャリパーが組み込まれていたのでした。
ボディに刻印されているシャーシNO.で追っていくと「ABS無し」車両。
部品買っちゃったよ。一通り。はあ・・・・まいったなあ。こんな落とし穴があるとは。
N1規定には違反していないんです。「同一車両形式内の部品」を流用している形になるので。
まあ、すべての消耗部品も購入してしまった後だったので、全部オーバーホールをして、
組み付けてしまったんですけどね。ちっちゃいほうのフロントキャリパーを。
どうだったかって言うと・・・・みんな口々に「なんかブレーキの効きが弱いような気がする。」って言ってました。
え?私?
いや、わからんのよね。実のところ。12時間耐久の前も「テストモード」でしか走らせていないし、結局、本番中は
「ブレーキ踏んだら、右旋回開始」っていうスピンモードになっちゃうぐらいの大雨だったし。
まあ、あのアップダウンの激しいコースのことを考えると、やっぱりキャリパーは大きいほうがいいと思います。
で、やっかいだったのは、フロント以上にリヤのドラムブレーキの方だったんです。
覚悟はしていたんですよ。ディスクブレーキよりもシューの交換は厄介だって。
・・・・・想像以上でした。だって、あのガレージオーナーが途中で一旦、どうにもならなくて休憩を入れちゃうんだよ。
私、なんにもできないもんで、苦闘しているガレージオーナーの脇で、ほんのちょっとしか手を貸すことができなかったんですけど、それにしても「KP61やEP71に比べたら、なんてバラしにくいドラムブレーキなんだ」って思いました。
これ、本番中にブレーキシューの交換にならなくてよかった。ものすごい時間のロスになりますよ。
私の中では、「次回の本番前は、絶対ノーマルブレーキシューの新品に交換」って胸に刻んでいます。
あのアップダウンの多いコースで、この非力なEP82の利点は?って言われたら、「軽量であるがゆえにブレーキの消耗が少ないこと」かな。
たぶん、走行時間が長くなればなるほどその利点が生きてくるような気がするんですよね。
う〜ん、耐久性に優れたパッド&シューを探しておこう。
ホンダ二輪戦士たちの戦い〈上〉異次元マシンNR500 (講談社プラスアルファ文庫)
- 作者: 富樫 ヨーコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 文庫
ホンダ二輪戦士たちの戦い〈下〉快走マシンNS500 (講談社プラスアルファ文庫)
- 作者: 富樫 ヨーコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 文庫
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