丸和オートランド那須初見参! [JAFダートトライアル地方選手権2009]
さて、先日の日曜日のお話。
始発列車が動き始めた朝の街で、ガレージオーナーに確認。
「あのさあ、二人揃うと雨になるってのは、競技の時だけって思ってたわけ。なんで練習日なのに雨なのかな。しかも大雨。」
「知らないよ。おまえがこの間休んだ第4戦の時は、おかげで会場では雨が降らなかったぜ。台風1号が逸れて。」
・・・・オレか、オレなのか?毎回毎回雨の原因は。
いやいやいやいや。そんなことはないですよ。だってほら、練習会場は曇って・・・ほらほら、一日雨が降らないで済んだじゃん。
「東日本地区のダートラの聖地に連れていってやる。」の言葉に惹かれてやってきました。ここは丸和オートランド那須です。
実は、あんまり・・・気乗りがしなかったんですよ。事前に写真とかを見ていて。
だってさあ・・・・フラットな路面で「ジャリ道」だよ。
ものすごい長い直線があって、そのくせエスケープゾーンがない・・・・って言うか、わざわざコーナーイン側に土手が作ってある。
・・・・やめてくんないかな。高速で土手を引っかけたら、ハコ車じゃ簡単に転倒するぞ。
でもねえ・・・会場を一目観たら、すっごく気に入りました!
だって、「まともに整備されているモータースポーツ会場」なんですよ。丸和オートランド那須って。
まあ、残念ながら、おトイレは簡易トイレだけど、それでもなんといっても、「足が痛くない」んです。ジャリの路面が。(ま、前回の反省で、こちらも底が厚い靴を履いていったんだけどね。)
しかも、フラットな敷地だから、遠くまでコースを見渡せるんです。筑波サーキットより全然遠くまで見える。
「こりゃあ、結構観てるだけでも楽しいかも。いつも、ダートラって山の中の一瞬のコーナーしか観ることができなかったからなあ。」って思いながら、走行準備を始めました。
二人だから、準備も短い時間で完了。おっうちのEK4シビックが、練習走行会の一番先頭車両につけることができた。
ひときわ高い音を響かせながら、スタート位置に着く。
フラッグが振られて、練習走行開始。
この車両に搭載されているエンジンは、「EK4シビックに搭載されていたものではない」エンジン。
それも、エンジンを換装しただけでなく、「たった2分×2本 の為だけ」にガレージオーナー自らが組み上げたHi-Tuned Honda-VTEC。
全く異質。
他の23台とは、全く違う高いソプラノが朝の会場に響き渡る。
「こりゃあ、会場中の全員にアクセルワークを聞かれちゃってるな。」
そう思いながら、会場を歩いて一周廻っていました。
全然平気。新潟の時とは大違い。「土地が平たい」ってのは、ホントに楽なんですね。歩くのに。
テクテク歩いていると、ガレージオーナーのEK4だけは、その方向を見なくても発進したのがわかります。
乗れていると思います。新潟の時より全然イイ。白いEK4が目の前を無事に通過するのを確認・・・と・・・
なんだ???視界の隅で、すごく高い砂ぼこりを立てながら、進撃してくる車両がある。(1周の間に2台・・・か、あるいは3台を入れてしまうのが、ダートトライアル練習会の通常の手順のようです。)
白いエボ(ランサーGSRエボリューションⅨ)だ・・・なんだ???室内にヘルメットが二つ・・・助手席に人を乗せてるのか?(後で知ったのですが、手続きを踏めば、練習会ではタンデム走行が可能とのこと。)
速い!
気のせい・・・・と思いたい。明らかに他の車と次元が違う。だって、明らかにゴールするまでの時間が短い。なんだ?どうなってるんだ???
iPod Classicのストップウオッチ機能で計測・・・・やめました。そんなことをする必要がない。タイムを知ってしまったらショックを受けそうだ。明らかに次元が違う。ナンバー付きなのに他のどの車両よりも速い!
すごくワクワクしました。外から見ていてもはっきりわかる。
「速くまた走ってくれないかな〜」
じ〜と、コース脇で待つ。
なんですかね?なかなか連続で走ってくれないんですよ。
待ちきれないので、その車両が止まっているガレージまで見に行っちゃいました。
なんか、インタークーラーとラジエターにジャバジャバ水をかけている。
と・・・・助手席の人が交代して・・・あ、あの〜・・・前が見えないようなお子さんがヘルメットをして乗り込んじゃったんですけど。
ああ、 わかった。ドライバーさんの息子さんなんだ。コースの入り口まで乗せていくんだな。
・・・・・・・あの〜・・・・コースに入っちゃって・・・フラッグが振られた。全開走行開始!
このドライバーの走り方は、明らかに違う!
他の人たちが、「カービングスキー」なら、彼だけは「モーグル」なんです。
異次元の進入速度を見せながら、そのくせ全くのノーブレーキで車両の鼻先が変わる。
方向が変わったあとで、ブレーキで速度を調整。
なんだ?どうなっているんだ?ブレーキで方向を変えるきっかけを作ってるんじゃないのか?アクセルOFFで鼻先が変わるのか?
降りてきた息子さんと話をしてみました。
まだ小さい。小学校・・・入学前なのかな?
「いつもお父さんの脇に乗ってるの?」
「前に一回だけ乗せてもらったことがある。」
「ふ〜ん。すごく速い?」
「うん。今日はちょっとオエッてなっちゃった。途中。」
「そ、そうなんだ・・・・よかったね。中身が出てこなくって。ところで、お父さんはこの会場の人たちの中で、飛び抜けて速いけど、有名な選手なのかな?」
「そうだよ。だって、全日本・・・・全日本選手権で勝ったことがあるんだもん!」
どうやら、周りの人たちの話を聞くと、この息子さんが生まれて・・・ぐらいからなのか、活動を休止されている全日本ドライバー様なのだそうです。
いやあ・・・・すごい人がいるもんだ。世の中には。
よかったですよ。丸和に来て。こんな人の走りを見ることができるなんて。
超一流ってすごいな。って思いました。
これまで、ダートトライアルの走行を観ていても、「すごいな〜」とは思ったけど、全日本ドライバーになるとそんなのを飛び越してしまって、すごく「ワクワク」するんですね。外から見ていて。
もうちょっと近くで見てみよう。さっき、この人の車両だけコース脇で見ていて、体に石がぶつかった。でも、もうちょっと前まで行けるはずだ。柵まであとなんmもある。
白いエボⅨが来た!もうちょっと前で・・・・ビシッビシッおおおお〜う!!!これが全日本ドライバー様の石つぶてか!!!(よい子の皆さんは、絶対に真似をしないでください。ホントに危険です。)
そんな感じで撮影したのが、この写真です。もうあと何歩か前に・・・いけなかった。怖くて。でも、イイ写真が撮れたような気がするぞ。
新潟の時と違って、足取りも軽くゴール地点に戻っていると・・・・あり?そういえば、うちのEK4は?
・・・・・なんか会場が静かになったんですけど。赤旗?
コース脇で立ってるのはガレージオーナー。あの〜・・・・ひょっとしてトラブル?
僕ら二人に2つめの法則ができましたよ。
「二人が揃うと、 EK4の車輪がもげる。別にミスをしたわけじゃないのに」
あ〜あ、この間は、右で、今度は左かよ。どうする?今週末の第5戦。
先ほど、ガレージオーナーから連絡。
「毎晩夫婦でがんばって、EK4フロントサス直したぜ。土曜日の練習走行から出走できそうだよ。」
・・・・そ、そう。奥様も動員して競技車両の修理って・・・・「毎晩夫婦でがんばって」ってところが、なんか違うだろ?普通。
あ、パンパンパンパ〜ンと!!!おおおおおお〜う!!!!
って、ハンマーでたたいて直したんだな。EK4を。うんうん。わかったわかった。そんな大声で、「毎晩夫婦でがんばって」なんて。赤面しちゃうじゃないか。こっちが。 はあ、まったく。
ランサー
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