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公式戦が全く初めての人をJOY耐に参加させる為に必要なこと [2015年JOY耐7H]

以前にも書きましたけど、JOY耐が終わると1年が終わったような・・・
年末とか、新年とかってことにあんまり反応しなくなってきましたよ。ここ数年。
たいていの場合、JOY耐終了と共に真夏がやってきて・・・(2011年が例外だったらしい。)
「ものすっごく暑い」って、この時期は言っているはずなのに・・・
なんか・・・ここ数日の天気は、「あ〜、終わったんだな。夏。」って感じ。
まあ、おかげで、昨日の現場作業もすごく楽で助かりました。受注した時は、建築中の場所での作業になるから、相当な厳しさを覚悟していたんだけど・・・
大丈夫か?地球。
(壮大だな。)

さて、今回からしばらくの間は、2015年JOY耐7h大会当日のお話になります。
今日のお話は・・・大会金曜日の話。
「練習走行した=完走できた」にあやかって、全員に「今年はちゃんと金曜日に練習走行しようよ。」と声を掛けたんだけど・・・

まあ、ものの見事におミドル様ですよ。
無理。平日に休んで、サーキットに来るなんて。

集まれたのは、オーナーと私、それと今回が「JAF公式戦初出場」になる外車整備士の彼だけ。
今回は、単なる練習走行ではないのだ。
JOY耐のレギュレーションを読むと、「出走できる資格」にこう書いてある。
1)有効な運転免許証を所持していること
2)JAF国内競技ライセンスA以上を保有していること
3)過去にJAF公式レース競技に出走し、完走していること
・・・・外車整備士の彼は、筑波サーキットの練習走行は続けていたけど、公式戦には一度も出場したことがない。
・・・TTC1400に1戦だけでも出走させて・・・と思っていたら、ちゃんと救済処置が書かれていた。
4)JAF公式レース出走経験がない場合、大会前日の練習会までに「1周3分」を切って走行したことを記録すること。

はいはい。1周3分ね。
このEP82、ラインオフエンジン&ノーマルECUだから、とっても遅いけど、少なくともツインリンクもてぎを3分以上かかるような作り方はしていないよ。んじゃ、金曜日に練習走行すればいいや。
ということで、やってきましたよ。2015年7月17日(金)朝7時にツインリンクもてぎへ。

天気は・・・雨!しかも、結構な降り!

「だ、大丈夫ですよ。グランツーリスモ5で、ツインリンクもてぎを走り込んできました!もてぎロードコースって、有料ダウンロードが必要なんですよ。6ではそれも不可になっていて・・・」
わかったわかったわかった。
そこじゃないぞ。金をかけるところは。立ち上がって、装備を全部見せて。

彼は、筑波サーキットを練習走行しているといっても、ごく最近までファミリー走行だったメンバーで・・・
持っていた装備は、まったくJOY耐では出走許可が降りないものばかりだった。
今年のハードルは、「HANS装着が義務化」されたこと。
6月の段階まで、「5人中、3人がHANSを既に持っているんだから、後はピットインの時に使い回しできるのでは?」という期待があったんだけど・・・

「ヘルメットと同じ。一人1つのヘルメットでチェック印がつけられるんだから、HANSも印がつけられる可能性が高い。当日になって、慌てるようなことは避けよう。」

新品のヘルメットとHANSを今回の大会のために買ってもらった。
ま、自分自身の安全の為だから、これからの筑波での練習でも使ってね。

あとは、FIA規格対応の
・フェイスマスク
・レーシングスーツ
・グローブ
・シューズの4点が必要だ。

これは、メンバー全員で、過去に使っていたものや予備品をかき集めて、何とか1セット揃えることができた。
よし。ドライバー側は、大丈夫だ。
で、練習走行って、3人で午前、午後って走行できちゃうけど、一体どうやって、この外車整備士が走っていることを確定させるのかね?

「あ、大丈夫。ちゃんと走行券を買うときに”初めて公式戦に出走するメンバーがいるので、タイムを計測したいです。”っていったら、計測器を渡してくれたよ。これを車体に取り付けて走るんだ。」
ゴソゴソオーナーが袋から取り出したのは・・・赤い手のひらに収まる大きさの箱。
(すまない。今回3日間、ほとんど写真を撮ることができていなかったんだよ。正直忙しかった。)

助手席側のロールケージにこの赤い箱をインシュロックでしばる。

すぐに整備士の彼に走り出してもらう。
ピット内のタイミングモニターを覗いてみると・・・
ちゃんと・・・計測されているみたいだ。
てっきり、もっとたくさんの車両が計測ラップを行っていると思ったんだけど・・・どうやら、この走行枠では、2台だけの計測らしい。(ということは、全くの公式レース初体験者は、90台中の2台・・・なのだろうか?)

おかしなことに気がついてしまった。
もう一台の方は、なにか3つの区間タイムも表示されているみたいなんだけど・・・こっちは、区間タイムが全く表示されない。あ、でもちゃんと1周戻ってくると、総合タイムは更新されている。

どうもロールケージへの計測器取付が・・・トラブルの元らしい。
その後も、日曜日の決勝朝まで、たびたび係員さんの手を煩わせることになってしまった。

ずっと周回を重ねるんだけど・・・1周3分を切ることができない。
雨が・・・とにかくすごい。フロントガラスが曇っているんだろうか・・・
オーナーが近づいてきて一言。
「ねえ、3分を切ることができなかったらどうする?雨だから、救済処置があるようなことがレギュレーションに書かれていたような・・・」

いや、大丈夫だよ。全く初めてのコースで、慎重に走っているんだ。とにかく車両を壊さないで午前の走行を終えてくれれば十分。午後になったら、きっと天候も回復するよ。
と、思ったらピットに入ってきた!
え?え?まさかどこかで飛び出してしまって壊れた?

と思ったら違った。
「コースが長くて、どっちに向かうのか、まだ分かってないです。とにかく滑りやすくて・・・グラベルにはまっちゃいました。」
ものすごい量の砂利。
なんとか車両から砂利を大量に掻き出して・・・この砂利がくせ者だった。
今回、自分たちでちゃんとほうき類を持ってきていたんだけど・・・デッキブラシのような頑丈なブラシじゃないと、かき集めきれなかった。う〜ん。ピット前に残ってしまった砂利は放置。
って思っていたら、隣のピットの人たちがだいぶ気になっていたみたいで、掃除を綺麗にしてくれた。
反省。来年は、もうちょっとしっかりしたヤツを持ってこよう。

車両が滑りやすいは当然なんだ。雨の中、リヤはRE11SのRHを装着しているんだから。大会中に雨になる可能性がある。今のうちから、感覚を掴んでおかないと。

彼は、この雨でもちゃんと3分を切って帰ってくるはずだ。ただの顔見知りだからって、今回声を掛けたわけじゃない。
練習走行後のタイヤの様子をずっと観察してきた。彼は、ちゃんと良いタイムで耐久レースを走りきれるドライバーだ。そう思ったから、今年、声を掛けたんだ。

タイミングモニターがパッと赤く光る。
「よしっ!初めてのコースでも、ちゃんとこの雨の中3分を切ったぞ!これで、全員が決勝に出走できる。」
この瞬間がものすごく嬉しかった。やっとこれで、スタートラインに立つ条件が揃った。

その後、交代して自分もコースに入ろうとしたんだけど・・・
「待った待った。」
なに?オーナーが助手席側で作業をしている。
「計測器をちゃんと外そう。ドライバーの名前と記録を一致させる必要があるよ。」
ああ、そういうことね。確かにそれをやっていないと、他の速いドライバーで記録を作ることができちゃうもんね。

自分で雨のツインリンクもてぎフルコースを走りながら思ったのは・・・
「決勝の大部分が暑くて、最後の最後に夕立」なんてなったら、最悪のコース状態になるなってこと。
このコースは・・・筑波サーキットよりすごく立派で・・・
「突っ込めていけてしまう。」コース。
コース幅も広くて、何よりグラベルも十分な広さがある。雨の筑波サーキットのつもりでどんどんスピードを上げていってしまったら・・・
長いコースの途中に何カ所かある、勾配が変わるところでスパーン!!!

こんにゃろ。チェッカーフラッグを受けるまで、クラッシュなんかできないんだ。まだ練習走行中だ。
その後も何度か飛び出しそうになりながらも、なんとか一日の走行を終えることができた。

大丈夫。車は全く傷ついていないし、何よりこの1年間、ノントラブルでここまでやってきたんだ。
きっとすごく良い結果が待ってる。
と思っていたのに・・・翌土曜日朝から、とんでもなく忙しくなるんです。この後。



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