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ドライブシャフトって抜けちゃうんだね。 [EP82日常整備]

今日はですね。筑波サーキットで開催されているヒストリックカーレースを観に行くんですよ。
観客として。
フォークリフト修理係が、耐久レースを卒業して、より古〜いサニーを駆って参戦することなったのだ。
すでに夏のデビュー戦を見たんだけど・・・
なんていうか・・・まさしく「貴族の趣味」の世界だった。
5万円で買ってきたスターレットで悪戦苦闘しているのとは、全く別世界でしたよ。

さて、ちゃっちゃと記事を書かないと・・・
今月は、ものすごく忙しくて・・・今日書かなかったら、今月のこのBlog更新無しが確定しちゃうもんで。

5基目の4E-FEエンジンを載せたスターレットは・・・エンジン始動前にドライブシャフトを交換することにしました。
最近、「走り出す瞬間に何か・・・ギギ〜って音が出るよね?」と周りの人たちから言われていたんです。
可能性があるのは、ドライブシャフト。

フォークリフト修理係のように徹底的に分解、洗浄はできないけど、少なくともグリースは詰め直さないと・・
それともう一つ。

この車両、どうしても筑波の2ヘアピン手前がガクガクするんです。ブレーキを踏んだ後、クリッピングポイントを目指すところまで。
速度を落としたり、ラインを変えたりいろいろやってみたんだけど、状況変わらず。
考えられるのは・・・MTに換装しているのにAT用のドライブシャフトで運用していること。

なので、探し回りました。MT用ドライブシャフト。
・・・・な〜い。どこにもな〜い。EP82のMT用ドライブシャフトなんて。

なんとか見つけてきたのは、TURBO用のMTドライブシャフト。
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緑色の方が、TURBOのMT用なんだけど・・・
IMG_0637.jpg
やっぱり短い。AT用に比べると。
IMG_0636.jpg
ただ、シャフト径だけじゃなくて、いろいろなところがすごくごっつく作られている。当然、ずっしり感もものすごい。
この写真でも分かる通り、ホイール側に飛び出すシャフトの長さは、ターボ用の方がすごく長いけど・・・
まあ、取り付けられるだろう。

バラシ作業開始。
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トヨタ純正ドライブシャフトブーツキットには、2種類のグリースが入っていたんだけど・・・どっちがどっちに使うんだか。
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どうも・・ホイール側の方が、硬い・・・グリースみたいだな。

フォークリフト修理係がやっていたようにできるだけ分解したいんだけど・・・どうしたらいいんだっけ?
人に任せてしまうと、ほんっとに注意していないんだなあ・・・と思ってしまった。ブーツをなんとか緩めた後、どうしたらいいのかわからなくて、フリーズしてた。

TTC1400の超ベテランドライバーさんがやってきて、作業状況を話してみると・・・
IMG_0600.jpg
「先端のクリップをまずは、外さないと。工具持ってるだろ?」
あ、そうだった。外に向かって広げる工具がある。
なんとか、ミッション側の方はバラバラにできて・・・ホイール側は、叩き作業をすれば外れるのかもしれないけど・・・銅ハンマー持ってないからいいや。古いグリースを拭き取って、入れ替えよう。


フウフウ言いながら、なんとかグリースを入れ替えて・・・バンドを・・・
IMG_0595.jpg
閉まらない。閉まらないよ〜!!!
この手のバンドは、捨てるのがもったいなくて、いっぱい保存してあるんだけど・・・
どれも合わない!なんだ?トヨタ純正部品なのに。

よくよくチェックすると、バンドが合わないんじゃなくて、ブーツがあってなかった。
同じ形をしているので、できるだけ状態のいいブーツを・・・と保存品から選択したんだけど、TURBO用とNA用でブーツの大きさも違っていた。
前回、ドライブシャフトをオーバーホールした時に「ブーツキットそんなにあるの?ん〜・・・めんどくさいから、全部ください。」と言ってしまって、トヨタ部品共販の人を驚かせたんだけど・・・今になって役に立った。
ガレージをゴソゴソやってたら、出てきたよ。あの時買った新品ブーツ。
余ってたやつが、TURBO用だった。

なんとかバンドカシメも終了。
というところで、TTC1400ベテランドライバーさんがやってきて、作業状況をチェック。
「ブーツのところ、グリースがはみ出ちゃってる。ブーツがはめ込まれているところにグリースがついちゃっていると、走行中に外れちゃうんだ。ちゃんと全部拭わないとダメだよ。」

ふう・・・ものすっごく大変。全部バンドを外して、またグリースを拭って。
なんとか、完了。さ、走るぞ。
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走ってみたら・・・バルクヘッドのあたりに大量にグリースが飛び散ってた。
まあ・・・ブーツ自体は脱げてないし、詰め過ぎちゃったんだな。グリース。

と思いながら、走り続けて・・・オーナーがピットインしてきた時に下回りをチェックすると・・・
何か・・・何か垂れてる。
「は、早く!コースから出て!急いで!!」
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なんで???
ドライブシャフトの付け根から、大量にミッションオイルが抜けてきてる。
ミッションオイルシールがおかしい?

試しにホイール側から、センターナットをハンマーで叩いたところ・・・「ガコン」
「あ、はまった。はまった。漏れなくなった。」
「う〜ん???ダメだなあ。ちゃんとハメっこできてなかったってこと?ドライブシャフト。」

なんだあ・・・今まで、こんなミスしてこなかったけどなあ・・・

再びしば〜らく走行していると・・・
今度は、私の走行中に「あれ?タイヤ・・・トラブル?エア圧が抜けたか?左フロント。」という事態が発生。
ピットに戻ってきて、チェックをすると・・・全く同じ症状。
また、大量にミッションオイルが抜け始めてる・・・なんだ?いくら何でもおかしい。

TURBO用のMTミッションって使っちゃいけないのかな????

いろいろな人が見にきて・・・
「TURBO用だからって、抜けることはないよ。」
そうだよねえ・・・・

とにかく・・・AT用のドライブシャフトに戻そう。まずは、グリースを詰め替えないと。
夕闇迫る筑波サーキットのピットで作業開始。
「あ、ミッション側に金具が残っちゃって、シャフトは全部抜けちゃった!!」
「バールでとにかくこじれ!せ〜の!」

な〜んてやっているところにKMSの社長がやってきて一言。
「なんだか、すごい作業が始まったねえ。ちょっと見せてみな。」
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「うん。TURBO用のドライブシャフトだからじゃないよ。抜けた理由。グリースが抜けて、もう、焼けちゃってる。無理な力がかかって、外れてきたんだよ。」

そうなのか。グリースが飛び散っていたのは、「入れすぎちゃった分」と思って、ほっといたけど、その時点でチェックしないといけなかったんだ。
AT用だと逆に長かったから、ちょっとJoy耐の時のようにハブが壊れちゃうところまで、走れちゃうのかな?

コースの清掃が終わるまでになんとか作業を終わりにしないと・・・
「みんなさあ・・・車関係の仕事じゃないんだろ?」
「はい。私は電機屋さんで、オーナーは銀行員。」
銀行員!なぜ休日にこんなことやってる?」
「はあ・・・成り行きで・・・」
「ワザワザさあ・・・休日にこんなに面倒なことをしなくても・・・なぜ茨の道を行くんだ・・・」

KMSの社長が遠くを・・・ダンロップブリッジ・・・いやコース1000のあたり・・・いや、もう、筑波山のあたりを見てる感じ。だ〜いぶ遠い目。

オーナーに代わって、、私が解説しよう。
あれだよ。あれ。ほら、苦行とか、修行とかって・・・何?水に入って、雷に打たれるやつ。(死んじゃいます。)
あ、そうそう。滝行ってやつね。ワザワザ冬に川に入って、滝に打たれるやつ。
ま、なんていうの?
「修行なんだよ。筑波サーキットを自分たちで整備した車両で走るのは。」
「修行の先、悟りを開いた後にきっといいことがある!ほら、みんな!ガンダーラの歌を歌って!!!」

え?作業終わったの?あ、はいはい。片付けね。片付け。チャッチャと。

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