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Joy耐のリペアエリアはどんな場所か?(前編) [Joy耐2021]



天気がおかしくなったのにあわせてなのか・・・お盆休みの最中、ずっと伏せってしまいました。

マイッタ。体の調子が悪い。

総合病院に向かうと・・・大変。患者さんで溢れかえってる。

なんか・・・ものすごく大変な状況。

お医者さんの席の前に行くまでに何度も問診と・・・なんですか?アレ。指先に差し込まれるヤツ。あれを何度もチェックされて・・・お医者さんの前でもチェック。


肺のレントゲンを撮ってもらって・・・お医者さんは一言。

「ぜんっぜん問題なし。原因は・・・わからないね。どうする?」

ああ・・・いや、この地域の皆さんが頼る総合病院は、どのようなお医者さんであっても、わからないことは、こんな感じで”わからない”と言ってくれるのだ。いつも通り。


で、いつも通り「え〜と・・・家帰って寝てます。」終わり。お薬もなし。


まあ・・・なんていうか「病は気から。」ってことで。

ただ、申し訳ないことしたな。って思いました。診療待ちの人たちでいっぱいな場所で、病院関係者の皆さんがものすごく真剣なんですよ。

私の肺をレントゲン検査してくれた人たちなんて、凝視ですからね。私のこと。全員が。

私みたいな「病は気から」モードの人間が、余計な手を煩わせてしまって申し訳ないって思いました。ほんと。


で、数日寝てたらMacの前に向かえるようになったので、記事を書きますよ。Joy耐2021の決勝日の話です。

とうとう「決勝の最中にトラブルで止まってしまった。」大会になりました。2021年は。

スタートは順調。

1時間半が経過しても周回を重ねていて、そろそろ給油の時間ということで、私は給油場入り口で待機していました。

61位でスタートした我々は、今、順位表示タワーが15位であることを告げている。

「しめしめ。これで2位か・・・19年大会のように一時1位を走行するぐらいになってから給油になるのがベストなんだよな。」

なんて欲を出していたら・・・なんか・・・ゼッケン表示が動かない。ん????

そのうちにものすごく慌てた様子でガソリンスタンド入り口に車両群が殺到し始めて・・・なんだこれ?

私の傍にやってきた外車整備係に「失敗したね。ガソリンスタンドに入れるタイミングミスしたみたい。」と言うと・・・

「違いますよ。止まってます。うちの車両。」

えっ!!


なんで????


そのうちに明らかに全車両の速度が落ちて・・・SC(セーフティーカー)が入ったんだ。これ。

うちのせいか?1台止まったからってSCを入れるなんて・・・すごく面倒な位置に止めたってことか?


金網の向こうの・・・リペアエリアに入れてもらって車両が戻ってくるのを待つ。

この場所は・・・嫌な記憶しかない。3回目のリペアエリア。車検場を出たところに広がるアスファルトの空間。

過去2回は、回収車両到着=リタイヤ届けだった。


最初にこの場所に来た時は・・・土下座をしたんだよ。ここで。私。SC中に追突した相手のドライバーさんに向かって。

翌日も、会社を休んで相手チームの本社前に行ったら・・・なんのことはない。休みだった。休んじゃうんだね。Joy耐出ちゃうと。会社そのものが。

本社の前から、教えていただいた連絡先の携帯電話に連絡を入れて、「もういいですよ。」と言われたんだけど・・・

結局ねえ・・・その後、数年に渡って、執拗に攻撃を受けるんです。大会中に。

収まったのは、ドライバー全員にトランスポンダーが配布されるようになってから。


マイッタ。本当に。私はドライブ中に「性能に余裕がある車両は、暇なんだなあ・・・お前が向かうべきは、私に当てようとすることじゃなくて、ゴールだ。」って思ってましたけどね。

まあ、わかってしまったのは、「我々が完走した時には、彼らは必ず我々より順位が下。」だったということ。

数年にわたり、スポーツマンシップに反する行為を繰り返しながら、5万円のスターレットに勝てない金のかけ方ってなんだ?って思った。


レースの醍醐味は、近接戦闘ができることだけど、ぶつけるもんじゃないです。

本当に神経をすり減らされました。ゴールに向かう方向じゃない場所で。


そんなことを考えているうちに車両が戻ってきた。トラックに乗せられて。

車内に残っているAE86の彼が、エンジンをかけようとしている。

いや・・・無理だって。止まったんだから。と思ったら・・・エンジンがかかった!

え?

なんだ?土曜日の予選中に2箇所油圧がドロップする症状を見つけていたから、てっきりエンジンブローなのかと思ったけど・・・エンジンは生きてるのか?


「ハブかドライブシャフト!多分ハブだ!!」

そんなことを言いながら、彼が前進させようとして・・・やっぱり動かない。

なんとかトラックから車両を降ろして・・・係員さんがやってくる。

「どうする?車両をピットに戻すのはダメなんだ。ここで修理してもらうしかない。電動工具は使ってはダメだし。エアツールもない。ここに持ち込める道具だけで直すしかないよ。」


迷いなんかない。即答する。

「直します。ここで修理して、また走ります!」


みんなが困った顔をしている。

「そんなこと言ったって・・・予備のハブ無いって言ってたじゃん。あれだけ準備した方がいいって言ってあったのに。」

「筑波のガレージに取りに戻ろうか?」

「違うよ。俺たちには、通勤スターレットがある。」

全員が、オーナーの顔を見つめて・・・「え?俺???」

「そうだよ。出番だよ。オーナー。遠くに止めてしまった通勤スターレットをピット裏に持ってきて!みんな!工具をここに運び込むんだ!!通勤スターレットが来る前に分解するぞ!」


走って工具を取ってくると・・・「危ない!」

周りの人たちから無理やり止められた。

危ない危ない。そうだった。給油所に入ってくる車両が自走するんだよ。その前に飛び出しそうになってしまった。慌ててる。すごく慌ててる。走ってくる車両が目に入らなかった。


AE86レースの彼は、ヘルメットも装着したまま、リペアエリアで立ち尽くしている。

「暑いから、ピットに戻って着替えてきたら?」

「ダメだよ。リタイヤじゃ無いんだから。このままの装備でいないと。ヘルメットは脱げない。」

頑張っていたけど・・・さすがに係員さんが不憫に思ったらしい。ピットに戻ってもいいことになった。


右フロントハブをばらし始めるけど・・・

いつものロングパイプや、大形スピンナーハンドルは持ってきてない。今回。

こんな重整備はしないだろうと思ってた。まいったなあ・・・まず、センターナットが外れないぞ。

と思ったら、外車整備係がジャッキのハンドルと十字レンチを使って・・・なんとかどんどんばらしていく。

すごいもんだ。

みんなが作業している様子を見ていて・・・何度もね。多分、今日のこの状態は警告があったんだ。


大会1週間前に雨の中、対TTC1400制圧用車両のフロントハブをバラそうとして、大形スピンナーハンドルを壊していた。

で、その夕方にフォークリフト修理係のところに予備ミッションを取りに行ったんだけど・・・

その時に言われたのは、「ハブ・・・予備を準備していないのは危ないと思いますよ。」

AE86レースの彼からも繰り返し「Joy耐には、予備ハブを準備していないとダメだ。」って言われていた。

2019年大会の後、スプリント用車両(あの黒歴史の車両ですよ。)とハブを交換していた。

今年の大会が終わった後、ハブのオーバーホールをしようと思っていたんだけど、間に合わなかったか。


予備ミッションと予備ドライブシャフトは持ち込んでいるのに、予備ハブがない。

で、よりによって、持ってきていないパーツが決勝中に壊れた。


「何やってるんだ。俺は・・・」

なんて思いながら、通勤スターレットの右フロントハブをバラし始めたんだけど・・・・恐れていたことが発覚。

通勤スターレット、ABS無し車だ。


競技車両の方は、ABS付きのハブ・・・ブレーキキャリパーが大形だから。


しまった。

この小さなブレーキキャリパーまで移植しないと・・・ブレーキパッドもきっとノーマルだ。

もつかなあノーマルブレーキパッド。ツインリンクもてぎで・・・と思ったら・・・え?


ブレーキパッド・・・青いしかも、ほぼ新品・・・・


「あの・・・オーナー・・・このブレーキパッド・・・」

「うん。スプリント用。」

「うん。じゃないんだよ。なんで通勤スターレットに競技用ブレーキパッド?」

「会社までの道が峠なんだよね。いつも、家を出てから、あの信号機まで何秒とか、ストップウオッチで測ってるんだ。今までのベストがね・・・」

「ストップ。全部聞かないほうがいいと思う。手を動かして。」


あの・・・絶対みんな真似しないでね。競技用ブレーキパッドは、公道で作動レンジに入れられません。毎日通勤中に何やってるの?オーナー・・・


ABS無しの小さなブレーキキャリパーだけど、ハブの交換作業が終わる。

係員さんに修理が終わったことを告げる。

「修理終わりました。これからガソリンを入れたいです。ガソリン補給の時間カウントはどうなりますか?」

「我々が確認するのは、修理が終わってここから車を出すところまでだよ。ガソリン補給受付のテントの人たちと話をしてみて。」


「二手に分かれるぞ!道具の片付けは後だ!ドライバーチェンジの準備!二人だけで車両を押してスタンドに持っていくぞ!」


ちょうど1時間。
車両回収までにも相当時間をロスしている。急がないと・・・もう、完走できても順位はつかないかも。
とにかく走り続けるしかない。チェッカーフラッグを目指すんだ。

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