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4E-FEエンジンの弱点を発見してしまったのかも [3機目のN1仕様エンジン]

あれから30年が経ったんですねえ・・・・今日は5月1日です。

エンジンの作業中は、FMラジオを聴くようにしているのですが、先日、「時間が経ったんだなあ」と思わされることがありました。

FMラジオの番組内で、リスナーさんとパーソナリティが電話でやり取りをする時間があったのですが、その日、電話口に出たのは、若い娘さんでした。名前は、「せな」さん。


その名前を聞いたパーソナリティーの方は(男性)、ぱっと「そのお名前の由来は・・・ご両親が何かレースが好きだったとか?」

「は?」

「あ、いや、有名なレーサーから名付けられたのかな?と・・・」

「いえ・・・わかりません・・・」


時間と共に記憶は薄れていく・・・というか、美化されていくんだろうなと思います。

多分、その名を聞いても何もわからない人は、これからどんどん増えていくんでしょうね。というか、今年、スーパーフォーミュラーの選手が、何かの媒体でコメントしていましたけど、「日本では、モータースポーツは好きでも、F1以外には、全く関心がない人たちがたくさんいます。私も普通に電車に乗ってここまでこられました。誰も気が付きません。」(恐らく、鈴鹿で記者に囲まれた時の発言)というのが、普通の反応なんだと思います。

30年前のあの日、一般報道であまりにも繰り返し報じられたというのが・・・異常事態だったのだと思います。


ま、時間は前にしか進みませんから。


私たちも7月のJoy耐に向けて、準備を進めないと。

で、洗浄したピストンを眺めたところ、4つのピストン共に縦に傷が入っていることを前回記事にしました。

これまで何基も4E-FEエンジンをバラしてきましたが、初めてのことです。ピストンに縦筋が入ってしまっているエンジン。


さて、どうしたものか・・・

ブロックは、2基あります。手元に。

この車両オリジナルのエンジン(クランクメタルが全くなくなってしまったエンジン)と今回バラしている白Gi車両のエンジン。

まあ・・・両方とも測定してみるか。シリンダー。


シリンダーゲージは、だいぶ前に購入してありました。

使い方は・・・失敗したなあ・・・1基目のN1エンジンを組んだ時にもっとちゃんとガレージオーナーから教わっておくんだった。う〜ん・・・


シリンダーゲージのメーカは、「ミツトヨ」ってなってる。

ミツトヨのホームページに取扱説明書あるかな?って・・・時代は変わったと思いましたよ。ちゃんとホームページに取扱方法が掲載されていました。動画で。


が、動画を見始めてすぐにフリーズ。

「セットリング???」何?それ????


シリンダーゲージそのものは購入してあったけど、測定基準値を出すためには、まず、「セットリング」ってものがないといけないらしい。

そんなの持ってないよ・・・・どおりで、ガレージオーナーがシリンダーゲージを貸してくれた時にうんうん言いながら、何かセッティングしていたんだ。初期値を出さないと使えない測定器なんだ。


セットリングの項目は見なかったことにして、動画を先に進ませる。

まあ・・・なんとか・・・測定できる・・・か?


2基のブロックを測定したところ、明らかに今回ピストンが傷ついてしまったブロックの方が、小さかった。(クリアランスが狭い)


測定前の私の予想は、「クリアランスが広くなりすぎて、ピストンの上下運動の時に壁に当たってしまっているのでは?」と思っていたんだけど・・・どうも・・・逆・・・なの・・・か?


ワコーズのガスケットクリーナーを使って、シリンダーNOをよく確認してみる。

IMG_8421.jpeg


なんとか番号が読めるように・・・

_DSC1367.jpeg


これは、今のボディのオリジナルエンジンの方。ボア径が狭い(今回バラしているエンジン)の方は、もっと番号が小さかった・・・ってことは、より古いエンジンってことだ。


う〜ん・・・どうしよう・・・・シリンダー側に変な傷はないのに、ピストンにあんな深い傷が入るなんて・・・


悩みまくって出した結論は、「エンジンブロック交換しよう。ピストンの予備は4つもないから、仕方がないから、傷ついたピストンをそのまま突っ込んじゃおう。」


その後、交換することに決めたシリンダーブロック側を掃除していたところ、気がついたことが。

このブロック、1気筒だけ、ブロックに刻まれた番号が”3”なんです。

_DSC1370.jpeg


あれ?まずいぞ。ブロックに刻まれた番号とピストンの番号は、一致していないとダメじゃなかったっけ?

_DSC1341.jpeg

今回触っているピストンは・・・頭頂部に全部「2」って入ってる。3のピストンなんてないよ。


過去、バラした部品を入れている箱をゴソゴソ。あった!一つだけ。「3」のピストン。これでいいや。念の為、このピストンのコネクティングロッドボルトを新品に交換しておこう。


2基目の時は、プレス機にかけて、コネクティングロッドボルトを取り外すことができた。

_DSC0064.jpeg


今年は・・・少々焦っているのか・・・うまく、ピストンを固定できない。どうやってもプレスをかけると左右方向に動いてしまって。


仕方がないので、1基目の時と同じ作戦「コネクティングロッドボルトを直接ハンマーで叩いて取り出す。」作戦結構。

さあ、新品ボルトをプレス機で入れるんだ。


って、作業中に気がついた。

_DSC1714.jpeg

あれ?

なん・・・か・・・この穴のところの感触、おかしくないか?

_DSC1713.jpeg

多分これ・・・・穴の近くの溝と穴が貫通・・・クラックが入っちゃってる。

あれ?


ダメ・・・なのか?これ、4E-FEエンジンの弱・・・点???

一度装着されたコネクティングロッドボルトは、触らない方がいいってことか?対策部品になっていて、ボルト形状そのものが変わってるけど。


え〜と・・・今回は、溝が付いてない側のコネクティングロッドボルトだけ、新品交換しよう。

_DSC1717.jpeg


万が一、今回組んだエンジンがブローした時には、チェックポイントね。っていうか、唯一の「3」番ピストンが無くなったってことだけど、これからどうする?え、どうする?GOする?(それはタクシーアプリのCM)


え〜と、あれだ。アレ。

現実逃避しよう。

エンジンブロックとか、全部塗装が剥げちゃったオイルパン。みすぼらしいから色を塗ろう。塗り絵だ塗り絵。ピストンのことは、忘れよう。


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