重曹ちゃんを使ってエンジン塗装の下地処理を行いました。 [3機目のN1仕様エンジン]
Joy耐2024エントリー受付が始まりましたよ。我々は早速エントリーしました。あと、来週(5月26日)に開催されるTTC1400の方も手伝いに参加します。大ベテランドライバー様は、てっきり1年通して出走するのかと思ったら、今回はパスなんだそうです。なんだか来週の大会は、AE86レースの彼と混走になる・・・ちょっと車両の性能差が大きすぎるよね。N1車両の方は、ベース車両そのものが生産されなくなって久しいので、台数が減るばかり・・
Joy耐の方は、昨年までに比べると準備期間が長いので、今年は台数が増えてくれる・・・かなあ・・・期待してます。
「今年は夏の大会だから、時間に余裕がある。」って思って始めたN1仕様エンジンの制作は・・・もうすぐ梅雨時。
あり?雨が降り始めると、色々と作業が滞るんじゃ・・・という時期になってきました。まずは、塗装を仕上げないと。
ええ。そうなんですよ。バラしたエンジンは、ピストンに全部深い傷が入っていて・・・現実逃避で塗装をしよう!となったのが、前回までのお話でした。
で、そのヘッドカバーだけは、延々と移植し続けて使ってきたんですよね。
塗装した当時、心配していたほど、塗料が大きく剥がれることなく13年使い続けることができました。
あの時は、なんの疑問も持たず、紙ヤスリと缶スプレーで仕上げたのですが、まあ、今回は、せっかくエアツールを購入したので、下地処理をヤスリがけ以外の方法で、やってみよう。
前回、ヘッドカバーを塗装した時の反省2つありました。
1.ヤスリがけのゴミを取るのが大変だった。(パーツクリーナを吹いてしまったら、油を再び付着させてしまうってことだけはわかっていた。)
2.耐熱塗料を使ったけど、なんだか何日経っても表面がブニョブニョしていて・・・エンジン組み立ての時にそのブニョブニョがシワ状になって結局そのまま残ってしまった。
さて、この反省を繰り返さないように・・・下地処理は、エアツールを使って「重曹を水に入れて、空気の力で、対象物にぶつけてみよう。」
でもなあ・・・重曹って・・・確かに台所用品のところで売ってるけどさ。本当に洗浄効果なんてあるのかねえ・・・
まずは、前処理だ。
時間短縮を図らないといけないので、オイルパンのしールパッキンブラックは、電動ドリルを使って強制的に剥がします。
オイルパンの下に写っている、木製の台は、バイク用ツールです。
これまでは、古タイヤの上で作業を行ってきたのですが、2基目のN1仕様エンジンが始動できなかった理由の一つかと・・・ちゃんとエンジンが固定できる台を・・・と探していたのですが、このTAKEGAWAさんで作っているオートバイ用の台に今回は、だいぶ助けられました。
こんな感じで、自動車用オイルパンには、ちょっと足りない寸法なんですけどね。でも、接触面がゴムで覆われているおかげで、対象品が簡単に固定できるようになっています。
エンジンブロックも今回は塗装します。
1基目の頃は、ガレージオーナーから、「エンジンブロックを洗おうと思うなよ。水をかけている最中に錆びる。」とは言われていたんですけどね。
まあ、チャレンジ。ガムテープでできるだけ覆って、外側だけ重曹処理をしてみよう。
重曹の使う量は・・・わからない。
4kgの重曹ちゃんを3袋購入してみました。多分、多すぎ。一袋で十分って感じ。
これを中国製のエアツール用塗料カップに水と共に入れて、エアで拭いてみたんだけど・・・・
全然ダメだった。
なんていうか・・・・「ただ、水に入った重曹がダラダラ出てくるだけ」
想像と全然違った。
恐らく、ネジ部を全部シールテープで処理してから出ないと使えないんだよ。この塗料カップ。
シールテープ・・・持ってない。
捨ててもいいつもりで、手持ちのTreeBond 1324でネジ部の処理をしてみよう。
TreeBond1324は、固まるまでに時間がかかるから・・・いや、もう、本当に時間切れ感がすごいんだって。とにかく前に進まないと。
スチーム洗浄機登場。
ここから先は、「本当の自己責任」処理です。正直、危ない。
このスチーム洗浄機、実弟の長女が結婚した時に引き出物としてもらったものだから、壊すつもりで使っちゃおう。中国製。これの設計をした人、まさか水以外のものを突っ込む奴がいると思わなかっただろうなあ・・・
先ほどの塗料カップの中に残ってしまった重曹を水とお箸を使って無理やり突っ込んでいく。
電気を入れて・・・おおっ!エアツールを使うより、よっぽど力強く吹いてくれる。
よかった。スチーム洗浄機が爆発したらどうしようって思っていたけど、そうならずに済んだ。
付着した重曹は、水で洗い流したんだけど・・・なんか・・・どうしても少し・・・ザラザラ感が・・・
買っておいた「タッククロス」ってやつを開封してみる。
塗装の前に「タッククロス処理」っていうのを行うと、表面のゴミを取ってくれるんだって。でも・・・
なんかこれ・・・想像していたのと違う・・・もっとこう・・・ベタベタくっついて、ゴミを取ってくれるんだと想像したんだけど・・・なんかあんまりペタペタしない・・・う〜ん???まあ、とにかく部品に押し付けてみよう。
塗装直前のオイルパン。
やはり放置車両(白Gi)のエンジンは、相当に状態が悪かったんだと思います。オイルパンが錆びちゃってるって一体・・・
塗装直前のエンジンブロック。
どう?洗浄前に比べると気持ち、「黒い」感じがするでしょ?
付着していたオイルが取れている感じになりました。
この重曹処理をしている最中は、「こんなので、本当にオイル汚れが取れるのかな?やっぱりやすりがけの方がよかったかなあ・・・でもなあ・・・凹凸があるところに紙やすり、なかなか入っていかないから、残ったオイルで塗料が弾かれるよなあ・・・」とぐるぐる頭の中で渦巻いていました。
途中、ビニール手袋が破れちゃったんですよね。左手。
構わずそのまま作業を続けました。
が、作業後、2日経って大変なことが・・・
左手の肌が露出していた部分だけ、ボロボロになりました。手。
しかも、1週間経っても治らない。すげえぞ。重曹。図らずも体感しましたよ。洗浄効果を。
比較対象として、錆まくっているエキゾーストマニホールドだけは、紙やすり処理としました。
塗装の結果は・・・
ヘッドカバーだけの写真になりますが、こんな感じです。
なん・・・か・・・塗装中に「円状に全く塗料が載らない」箇所が数箇所あって、どんどん厚塗りしてしまったのですが・・・変だなあ・・・なんでこんなポツポツ塗料が載らない場所があるんだろう???
あれでした。アレ。
3Mのタッククロスがもったいないと思って、1枚だけで処理したんです。今回。全部の部品。
最初にオイルパンをペタペタした後、そのタッククロスをヘッドカバーに押し当てたので、ゴミの油分が、ヘッドカバー表面に逆に付着したんだと思います。失敗。1パーツごとにシートを使うべきでした。
それでも、今回使った塗料は、いいものを選んだと思いました。
AREAという会社が取り扱っているバイク用塗料なのですが、この「トップヒート」という耐熱塗料、太陽光の下で、乾燥させていたら、しっかり乾きました。
1基目のN1エンジンの時の耐熱塗料のような、「いつまで経ってもプニプニ」という現象は発生しなかった。
色味といい、すごくいいスプレー缶を手に入れたと思いました。
さて、塗装は終わった。もう、組み立てに入らないと・・・って、バルブすり合わせ作業が終わったって加工屋さんから連絡。
そうだったよ。あれをやらないと・・・1基目の時に苦悩した「バルブクリアランス」作業・・・はあ・・・
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