レーシングシューズの底剥がれを直しました。 [FIA規則装備品]
来週日曜日(3月14日)は、初めての軽自動車耐久です。
流石に色々不安があって、2回目の練習走行にTTC1400大ベテランドライバー様と外車整備係と共に集合。
外車整備係に講習会出席後、早速出走してもらったんだけど・・・
なんだか、彼の携帯電話が鳴り響いている。何度も。
12月の段階と同じタイヤで初めてのコースを初めての車両で走ってもらって、55秒台。
「あ、じゃあ、僕、会社に戻ります。」
いやいやいや。何言っちゃってるの?まだ9時半。
「いや、会社のメンバーからは、”あのコース、軽で55秒出れば十分だから。出たらすぐ戻ってきて。月末対応で大変なんだ”って、さっきから電話がすごいんですよ。」
あ〜ん???なぜにそんなに具体的なタイム?とにかくもう一回だけ乗って。お願いだから。
今度は、決勝で使うタイヤ。新品。今、TTC1400大ベテランドライバー様が自らタイヤ交換してるから。
「いや・・・車両のオーナーの前に私が新兵器を使っちゃうっていうのは、ちょっと・・・じゃ、会社に・・・」
待て待て待て。
大ベテランドライバー様と協力して、外車整備係を無理やりバケットシートに括り付ける。
2回目の練習走行を15分実行させて・・・なぜに新兵器投入なのにさっきのコ●トコタイヤと百分のI秒まで同じタイムで戻ってくるのよ。
「じゃ、ほんとに帰ります。14日よろしく。」
流したな。新品タイヤ痛めたくなくて。
なんか・・・TTC1400大ベテランドライバー様の彼を見送る姿が・・・あれ?
「そっちのメンバーってさ。」
「はい。」
「なんでこうも集まりが悪いのかね。主役のオーナーは?」
「あ、いや・・・あの・・・来よう・・・としてましたよ。もう、今日が最後の練習の機会って事で。」
「いないよね。」
「あ、う〜ん・・・なんか・・・大会当日に講習を受けると、講習費がタダになるって聞いて・・・」
「で?」
「”俺、新しいコース、新しい車両でも、すぐにみんなと変わらないタイムで走るから。”って・・・」
「練習なしで本番を走ると?」
あ、なんか・・・遠くの山の方を見つめてる。ソーラーパネルが広がる方じゃなくて、相当遠く見てる。
「あの、あのあの・・・大丈夫です!当日、牽引ロープも持っていきますから!大会で何か起きても、関越道を牽引して帰られるようにします!!」(道交法違反です。やめてください。)
さて本題。
今年も出走を予定しているJoy耐では、車検時にドライバー装備品のチェックが実施されます。
で、今日のテーマは、その時にチェックされる「FIA8856-2000対応レーシングシューズ」のお話。
私は、高校生の時に陸上部(長距離)だったせいか、靴を選ぶのにものすごく慎重になってしまうんです。
たまに普通の靴を選ぶのにも30分で決められない。
色々な靴とサイズを試し履きしてやっと決められるという状況です。
なので、一度買った靴は、底が壊れたり、穴が開くまで使い続けます。
最近、この歳になってやっと悟りを開いたというか・・・
「革靴以外でも、リーガルの靴にしておくと長持ちする。長持ちの靴を買っておけば、毎回靴のサイズに悩むこともない。」ことに気がつきました。
でも、リーガルはFIA8856-2000対応の靴なんて作ってくれない。
今の私のレーシングシューズは、確か・・・最初のJoy耐に出走していた時にツインリンクもてぎのピット内で見つけたTTC1400の彼が予備で持っていたシューズ。
予備で持っていたんですよ。FIA8856-2000対応品。TTC1400の彼は。
その予備品に足を通して・・・すごくいい。これ。
TTC1400の彼に言い放ちましたよ。
「これ、頂戴。」
TTC1400の彼の反応は、「あ、う〜ん・・・」
そこっ!画面の前で、「強盗?」とかってブツブツ言わない。
ちゃんと所有者(TTC1400の彼)の同意を得ましたよ。両足とも既に私が履いちゃってる状態だったけど。(ツインリンクもてぎのピットで仁王立ち)
私がそれまでイマイチ納得がいかないまま履き続けていたレーシングシューズは、外車整備係へ。
そんな状態で手に入れた青いレーシングシューズを履き続けて早・・・ん?まさか、今年で10年か?
すごく気に入っています。このsparcoのレーシングシューズ。
でも・・・
とうとう底が剥がれてきちゃった。右足。
左足は、そうでもない。
よくよく振り返ってみると・・・
最近は、練習走行を開始する前に準備体操をするようになったのだ。
さすがに歳を重ねて、まあなんというか・・・「激しい運動をしているのは事実だから、運動の前には、普通、準備体操をして臨むよね。」と気がついてしまったというか。
で、アキレス腱の延ばしとかをやるようになったらあっという間にレーシングシューズが壊れた。
ミスったな。
レーシングシューズに履き替える前に普通の靴で準備体操をしておくべきだった。
どうしよう・・・新しいシューズ?
いやいやいや・・・また、この青いシューズを手に入れた頃みたいに足に合う合わないで悩みたくない。
最近は、服や靴も通販で買うのが当たり前になっているらしいけど・・・あれ、多分、「体に合わない場合、返品可能」の商売でないと成り立たないよね。
でも、返品無料って言われても・・・その返品された品物を倉庫に戻す作業をしている人たちがいるんだよ。きっと。
ちょっとねえ・・・返品無料は、その人たちの労働を搾取しているんじゃない?ひょっとして。
なんとか、この青いシューズ、使い続けられないかね?底が剥がれた以外は、ちゃんと機能しているんだから。
机の中からゴソゴソと探し出したのは・・・
あったぞ。コニシ 速乾ボンドGクリヤー。
まあ・・・だいぶ前に買った事務用品なんだけどさ。まだちゃんと機能するみたいだから、靴底を貼るのに使えるんじゃないか?
ムニョッと出して・・・
とにかく靴底に入れてみる。たくさん。1本使い切るぐらい。
で、多分こうするんだよ。
OK?次の練習走行までほっておけば、いけるんじゃないか?
たぶん・・・多分うまくいった。
早速、何回か練習走行をしてみたけど・・・
やっぱり・・・
パコって剥がれかかってる。
う〜ん・・・なんていうか、パリッと接着するんじゃなくて、弾力がありながら、しっかり接着できるものじゃないとダメみたいだ。
どうしたものかなあ・・・
スターレットの整備中に保管ガレージでAE86レースの彼に相談してみると・・・
「ああ、そんなの超強力接着剤を使えば全然問題ないよ。いつもそうしてる。」
「いや、超強力接着剤って一体どんなの?」
「それ。いつも使ってるだろ?」
????
何言ってんだろう・・・と、指差す方向を見ると・・・いや、まあ・・・確かにね。確かに接着剤・・・
あ、う〜ん・・・確かに、確かにね。
あの新品オイルポンプオイル漏れ事件の時に散々触ったけどさ。シールパッキンブラック。
ちょっと・・・高級すぎる接着剤かなあ・・・う〜ん・・・確かに固まった後も弾力があるし理想的・・・いやいやいや。
何かねえ・・・頭の隅っこにあるんですよ。陸上部の頃の記憶が。
双子の兄弟がいつも何か接着剤を握りしめて、競技シューズの底を貼ってた。(兄ちゃんの方は、チームのエースだった。)
「やっぱり塗って翌日に使っちゃうとすぐ剥がれるのか」とかなんとかブツブツ言いながら。
あれ、なんて商品だったっけ?
シュー・・・なんとかっていつも言ってたような・・・
家の近くの大形スポーツショップに行ってみる。
陸上用競技シューズのコーナーで店員さんを捕まえて話をすると・・・
「靴底を貼る接着剤ですか?どのような靴を貼りますか?」
「運動靴です。」
そのまま店員さんが消えて・・・いつまで経っても戻ってこない。
仕方なしにシューズコーナーをブラブラする。
靴を買うたびにいつも思い出す事がある。
中学生になった頃・・・私は周りから笑われていた。
「お前、いつまでそんなプリント柄の靴履いてんだよ。PUMAの靴とか買ってもらえないのかよ?PUMAってピューマって言うんじゃないんだぜ。」
流行り始めていた運動靴メーカのスニーカーを買ってくれなんて親にせがめなかった。
何しろ、自営業者の我が家は、母親もトラックを運転して、毎晩遅くまで働いていた。
月に一度、母親に呼ばれて、たくさんのお札を見せられるんだけど・・・従業員の皆さんへの支払いをそれぞれ封筒に入れた後、残ったお金の枚数が・・・すごく少なかった。
「残ったこの分で、うちは生活するんだよ。」と毎月母親に言われていた。
あのかっこいい靴は、すごく高いんだろうなあ・・
ある日、父親が、私と弟を連れて、街の小さな運動用品店に連れて行ってくれた。(そのお店には、高校で陸上を行うようになってから、通うようになった。)
「この棚から靴を選ぶように」
ものすごく驚いた。
「みんなが履いているのと同じデザインの靴」が棚いっぱいにある。
でも・・・選ぶのにものすごく時間がかかった。
確か・・・1つで1万円を超えていることにものすごくびっくりした。
とにかく値札を全部見ていって・・・欲しい形の靴は、みんな1万円を超えていた。
五千円ぐらい・・・だったと思う。
六千円しない靴を選んで、買ってもらった。
弟は、1万円を超えるかっこいい靴を選んだ。
驚いたのを覚えてる。「なんでそんな高いのを選ぶんだ?」
弟は一言。
「お前、なんでそんなカッコ悪いの選ぶの?」
結局、その初めて買ってもらったスニーカーを中学校に履いていったら、弟と全く同じことを周りから言われた。
「やっとプリント柄の靴じゃなくなったと思ったら、変な靴買ってきた。」
ガタガタになるまで、あの青い靴を履き続けて、最後の最後まで、そう言われ続けたよなあ・・・1足しかなかったし。確か、高校生になっても履いていたんじゃなかったかな?
そんなことを思い出していたら・・・(ものすごく長い時間、店員さんが戻ってこなかった。)
すごく困った顔をして、店員さんが戻ってきて・・・ああ、やっぱり21世紀にわざわざ靴の底を貼ってまで履き続ける人はいないんだな。
「すいません。倉庫を探したんですけど、お客様が希望される接着剤は在庫切れで・・・取り寄せしましょうか?」
すごく頑張ってもらったのはわかるけど、まあ、お断りした。
さて、困ったぞ。問題は解決していない。
あの高校陸上部の兄弟の実家に電話してみる。ものすごく久しぶりに。
「ねえ、あの高校の時に靴底貼る時に使っていた接着剤って、なんて言ったっけ?」
「ああ、シューグーだよ。Shoe Goo!いやあ・・・久しぶりだ(ガチャ)」
プープー・・・
ああ、うん。商品名わかればいいから。
今もシューグーって商品は売ってるのかね?
と思ったら、ちゃんと販売していました。しかも進化して。
スポーツ用は、Sports Gooという商品名なんだそうです。
さっさと楽天で購入。うん。リアル店で入荷まで待ってられない。
よしっ。
んじゃ、ムニョッとな。
はあはあ・・・白い。白い液だぜ。ビュウウ〜とおおお〜!!!!
その後、どうなったか?って?
うん。全然問題なし。すごい性能。全く剥がれずに練習走行を続ける事ができています。
ちょっとね。この白い液が固まってしまうのも忍びない。
みんなで使おう。
え〜と、じゃ、まずはオーナーね。その次は、外車整備係のシューズっと。
・・・・そういえば、その後、誰の家に行ったんだっけ?Sports Goo・・・あれ?