新品のオイルポンプからオイル漏れって一体・・・・ [5基目の4E-FEエンジン]
シールパッキンブラックを塗りまくった5基目の4E-FEエンジン。
数日経って、再びエンジンをかけてみたけど・・・やっぱりエンジン始動後、すぐにオイルポンプのあたりからオイルが漏れてくる。
・・・なんだろ?だって、この作業、外車修理係と二人でやった作業だよ?
変だなあ・・・クランクプーリーシャフトを貫通させる時に・・・そういえば、グリースを塗らないで、オイルポンプを取り付けちゃったかも。
仕方ない。またオイルポンプを取り外して・・・・って、タイミングベルトが外れない!このっくのっ!
あ、ベルトに傷つけちゃった。あ〜・・・
タイミングベルトって、すごく高いからなんとかこれを・・・やめた。まだ予備で1本新品を持っていた。こんなこともあろうかと。は〜あ、オイルも新品で捨てなきゃいけないのにタイミングベルトまでって・・・も〜。
よし。オイルシール交換完了。
抜き取ったオイルは・・・・
まあ、無駄な作業ってこともなかった。
この写真、「新品のオイルを入れて、1分間も回していないオイルを抜き取ったもの」です。
わかる?もう、こんなに真っ黒。
「オイルの寿命を色で判断する。」なんて、全くできないと思いました。これを見て。
それともっと問題だったのは・・・
この後、オイルパンの再装着作業を開始したのですが・・・ザラザラ変なゴミがいっぱい出てきた。オイルパンから。(オイルまみれだったので、写真を撮ることができなかった。)
長期保管エンジンは・・・変なものがいろいろ入り込んじゃうのかも。なんとも形容しがたい「大きなゴミ」が出てきました。いろいろ。
オイルドレンから外には吐き出されないみたいです。ものが大きすぎるのか、重すぎるのか・・・
「ま、エンジン内部を洗浄したって思おう。さ、エンジン始動だ。」
・・・・また・・・またオイルが漏れてくる。エンジンブロックとオイルポンプの間から。
なん・・・なんなんだ?今まで、何度もオイルポンプを交換してきて、こんな現象にで食わしたことはないぞ。
様子を見に来たAE86レースの彼が一言。
「ブロックとオイルポンプの間?ってことは、オイルシールじゃなくて、中のパッキンだと思うぞ。どこから漏れてくるのか、本当によ〜く見てみな。」
んじゃ、タイミングベルトカバーだけ取り外して・・・動画撮影開始。
ダウンロードは🎥こちら
うん。どうも・・・クランクシャフトプーリーを貫通させるところのオイルシールからじゃないみたいだ。このオイルシールからだったら、タイミングベルトにまでオイルが垂れてると思う。
なんだろう・・・シールパッキンブラックを塗る量が少なすぎたかな?
もう一度、全部を取り外して・・・
念のため、オイルシールを再度新品交換。
修理書をよ〜く読んで・・・修理書に書かれている通りの通り道でシールパッキンブラックを絞り出す。
念のため・・・同じ通り道で、もう一度塗っておこう。
よし。装着完了。疲れた。ものすごく疲れた。日が落ちて暗くなってきちゃったよ。
エンジン始動!どうだ?
・・・・・・ダメだった。全く同じ。またダラダラ新品のオイルが漏れてる。
手持ちのオイルもなくなったし、オイルシールの予備も全部なくなった。
なんだよ。新品のオイルポンプなんだぞ。なんで漏れるんだ?
がっかりして、その日は撤収。本当にどうしたらいいんだろう・・・
後日、トヨタ部品共販に電話連絡。まず、手持ちがなくなってしまったオイルシールを入手しないと・・・
在庫がなかったら、またしばらく手をかけることができない。
「品番90311-35035ですか?ええ、大丈夫ですよ。このセンターに在庫があります。」
「はあ・・・じゃあ、これから取りに行きます。」
「あ、いや。待ってください。いつもかなり遠くから取りに来られますよね?お住いの場所を言ってください。近くの営業所にあるか調べてみますよ。」
しば〜らく待った後・・・「見つかりました。ご自宅に一番近い部品共販の営業所に2個あることを確認しましたよ。品番90311-35035。確保しておくように電話しておきます。」
助かった。トヨタ部品共販は、どの地域の営業所でも丁寧に応対してくれるけど・・・今回ほど助かったと思うことはなかったよ。もう、本当に疲れちゃっていたんだ。
入手したオイルシールを再び取り付けて、エンジン始動。
・・・・ダメだああああ〜!!!!
もうわからないよ。どうやったら解決できるのか、全然わからない!!!
見かねたAE86レースの彼がやってきて・・・・
「古いやつと、今、取り付けようとしているやつを比べたか?」
「比べてないよ。捨てちゃったもん。」
「何やってんだよ。素人がエンジンを触ろうとしてるんだからさ。ちゃんとラインオフの部品は、保管しておかないと。探してきて!」
んも〜・・・同じ形状だったよ。念のため、捨てる時に確認したよ。
金物捨て場をゴソゴソ・・・あった。まだ資源業者さんに回収されてなかった。
「はい。全部並べたよ。一番左が新品で、真ん中が、このエンジンについてたやつ。で、一番右が、前に分解したエンジンのやつ。みんなどれも同じ形だよ。」
「まあまあ。どれ、まず、穴位置が合っているか、全部重ね合わせて見てみよう・・・う〜ん・・・外形も穴位置も全く一緒だな・・・・オイルシールも一緒みたいだ。あ、ほら、違いを発見!原因はこれだよ。」
?????全部同じ・・・に見える。
「多分、今、搭載しようとしているエンジンって、エンジンブロック側に丸く溝が切ってあるんじゃない?」
「????」
うん・・・確かに溝があるよ。ここに丸いゴムパッキンを入れてる。
「はい。この3つのオイルポンプ、真ん中のグルグル回るやつの周辺をよく見てみな。」
あ、ほんとだ・・・真ん中のオイルポンプだけ、丸い溝がなくて、真っ平らだ。
「ブロック側に溝があるのにオイルポンプ側も溝があって、ゴムパッキンが全く効いていない状態になっていたんだよ。これじゃあ、ジャバジャバ漏れるよ。」
違和感・・・が、あったことを思い出しました。外車整備係がこのあたりを触っていた時に。
「あ、この丸いゴムパッキンって、プロはエンジンブロック側に取り付けちゃうんだ。いつもは、オイルポンプ側につけちゃってたなあ。反省。次回から、ブロック側に取付けしよう。」
な〜んて思っていたんだけど・・・そうじゃなくて、その時点で「いつもやってる作業と違う。」なんて、口に出していれば、外車整備係も気がついたかも。買ってきた新品オイルポンプが合わないことに。
「今まで付いていたオイルポンプを取り付けな。まだ、オイルシールの新品は残ってるんだろ?」
最後の一個をはめ込む。
なんだか・・・これまでは、オイルシール取り付けを真鍮の棒とかを使って、慎重に行ってきたけど・・・・
とうとう最後には、指だけでイカせることができるようになったよ。
「あ、ちょっと待ってみな。このポンプの真ん中のコマは、方向があるんだ。」
方向?表も裏も、全く同じだよ。
「いや、ボッチが打ってある方が、人が見る側(手前側)になるように組むんだ。」
「もうだいぶ傷がついちゃってるなあ・・・どんなオイルを入れているかなんだよな。っていうより、前にブローしたエンジン、方向間違えてたぞ。」
????
「ぼっちが付いていた側には、本来、筋がつかないんだよ。この壊れたエンジンのオイルポンプは、ほら、ボッチ側に摩耗の跡がついちゃっているだろ?しかもかなりたくさん。方向を間違えていたのさ。」
一番最初にエンジンを組んだ時に正しくこのあたりの傷を見ていたし・・・確か、オイルポンプの形状が違っていて、すごく悩んだ記憶がある。
あのとき選択したオイルポンプ形状は・・・一致していたんだなあ・・・たまたま。
あのオイルポンプは・・・エンジンブロックと一緒に捨てちゃったんだよね。
この組み間違えオイルポンプは・・・2010年の日光耐久でブローしたエンジンのものだよ。後生大事にごく最近まで保管していたのさ。ま、プロであっても組み間違えちゃうこともあるってことさ。
ということは・・・以前、保管ガレージの管理人さんが言っていた「エンジンが壊れる3原則」を3つ共フォローしたってことだね。今回の一連の作業で。
やっと・・・やっと「何で俺たちのEP82、いつもエンジンが壊れちゃうんだろう?」状態から、解放されるんだね。きっと。
驚愕事実発覚!水回りの配管間違ってた!(しかもイロイロ) [5基目の4E-FEエンジン]
いきなりなんですけどねえ・・・少々気分が悪くなる話を書きますよ。
今日は(日曜日)、久しぶりに家にいたんですよ。
我が妻もお仕事に出社していて、「こりゃあ、今日はず〜〜〜〜〜と寝てられるな。」と。
ピンポ〜ン・・・ピピピイッピインぽおおおおお〜ん!!!!
うるさいなあ・・・も〜・・・宅配便なんて・・・・何か届いたっけ?
「はい。」(玄関バ〜ン!)
見ると・・・おばちゃん二人。
「私たち、一般財団法人 実践倫理宏正会と申しまして・・・明るい家庭を目指して、地域のコミュニティーセンターに集まりませんか?朝起会のお知らせを配っています。」
「はあ・・・」
渡された紙を見ると・・・「日曜日の朝5時に地域のコミュニティーセンターに集合」ってなってる。
あ、うん。筑波でイベントでもやらない限り、その時間に集合しないかな。
断ろうと・・・片方のおばちゃんは、すでにお隣さんの玄関に手をかけていて・・・速攻で断られた!
いや、こっちに踵を返さなくていい。
話は・・・まあ、聞いてみる。わざわざ日曜日に来てくれたんだから・・・っていうよりも、手に持っている本にものすごく興味がある。
すごく・・・立派だ。立派な本だ。よくやってくる「世界の平和」を語りながら、十字軍派遣に始まる戦争をやりまくっている宗教団体の連中が持っているぺらぺらの本とは全く違う。
なんだ?この団体。
私は、カタログ原稿も自分で仕上げるから、その本が一体いくらぐらいするのか・・・大体想像がつくぞ。
「あ、いかがですか?一冊三百円です。」
うん。やめとく。想像通りのお値段。あの・・・わかりますか?各企業が月間や季刊誌として発行する「技術論文集」あの厚みがある「本」なんですよ。まさしく。
すごい金持ってるなあ・・・このおばちゃんの団体。
「すいません。宗教的なものに全く興味がないので。営業車に貼ってあったお札をさっさと捨てて、後で大騒ぎになってもへっちゃらって人なもんで・・・」
「あ、宗教じゃないんですよ。」(じゃあ、なんなんだ?こんな高い本を発行できる資本力があるなんて?)
とにかく丁重にお引取り願った。ふう・・・日曜日の朝から・・・騒々しい。
しば〜らく経つと・・・隣の家に誰かやってきた。
いきなりバトル。玄関を開ける前から。
「NHK?関係ないよ!うちは払ってるんだから!」
「あ、違うんです〜う。BSの件で・・・」
お隣の奥様が・・・散々長〜くやりとりした挙句・・・渋々サインしたらしい。
ふう・・・うちには来ないで、帰っていったな。
と、思ったら・・・しば〜らく経って、ウチに来た!
なんだ?お隣さんと、うちだけにピンポイント攻撃?っていうか、さっきのおばちゃん達が斥候部隊ってことか?おばちゃん達の応対をした家にだけ、NHKのお兄ちゃんがやってきた!
「あのう・・・TVは、薄型テレビに替えましたか?」
「そうだね。だいぶ前にうちの奥様だけの時にやってきて、家の中にまで入ってきた挙句、ブラウン管のTVだったことに愕然として帰っていったって聞いてるよ。その時は、女の人だったらしいけど。」
「はい。では、薄型TVということは、この周辺は、すべてBSが入るアンテナ構造になっていますので・・・こちらにサインをいただきます。」
「うん。絶対にサインしない。おかしいよね。保険の契約書とかでも、よく細かく書かれた内容を読ませた挙句、サインを求めるのに。この地域一帯のアンテナにBSが映るように私は要請したことはない。知ったことではないね。」
「今から、ご説明させていただきます。」
「どうやら、長い話になりそうだね。いいよ。受けて立とう。ご近所の方々にも参考にしていただけるように。まず、こちらから質問をしよう。その手に持っている端末。」
「はい。」
「各契約者が、NHKBSをどれぐらい視聴しているか、わかるようになっている。さあ、答えてもらおう。うちは、少なくとも過去1年で、何分NHKBSを視聴したのかな?」
「・・・・・・」
「沈黙は、肯定だよ。守秘義務を守るように、よく教育されているね。答えてあげるよ。0分だ。」
「BS共用アンテナが建てられていて、薄型TVがあるということは・・・」
「ああ、全部言わなくていいよ。可哀想だ。こちらから言うよ。”使ってもいないサービスに金は払わない。”」
「いえ、これはサービスではありません。」
「うん。そう言うと思った。よって、うちは、チューナーを搭載していない"モニター”に買い換えてもいいと思っている。我が家は優良顧客だけど、あなた方は、それすら失うことになりそうだね。」
「優良顧客?」
「そうだろう?何しろ、何十年も年間払いで支払いを続けているんだから。払っていない連中もいるだろ?」
その後も3ループぐらいして・・・(まあ、よく教育されているお兄さんでした。)
「自治会費は払っても、NHKBSの費用は払わん!上司にそう報告しなさい。」
「いえ。上にもそんなこと報告はしないんですけどね。」
お兄ちゃんは、帰って行った。
怒らずに・・・よくまあ、忍耐強く応対するもんだなあ・・・・感心するよ。
「21世紀の押し売り」だ。
デジタル放送化になった時に「我が家にTVはいらない。」で、散々夫婦の会話が盛り上がって・・・
もし、「今のNHK年間払いのほぼ2倍」を払うことを強要されるんだったら・・・
Apple TVでも買って、有料コンテンツに金を払います。そっちの方が、よっぽど有用だ。
しかし相手も捻ってきたなあ・・・まさかの「一般社団法人と組んで、在宅確認」作戦を実行するとは・・・
あの立派な本の金の出処を知りたいねえ・・・・
参考に一つ情報を。
20世紀中盤にアドルフ・ヒトラーという「世紀の大悪人」のレッテルを貼られた人が存在していました。
彼は・・・「民主的な選挙で選ばれた」国家の代表者です。その当時のドイツ国民が、嬉々として彼を選んだ。
選挙の公約は、「独裁者が必要だ。」とはっきり言い切っていた人物を。
彼が当選後、国民からそっぽを向かれることになったのは・・・
人類の歴史に残る大罪の数々・・・だけでなく、「ナチ党が放送するラジオ演説を必ず聞く義務」を国民に強要することになったからなんだそうです。
何か・・・似てるような気がしない?今日の記事の前半部分と。
さて本題いきますよ。非常に気分が悪いからね。ブラインドタッチも軽やかですよ。
今日のお題は・・・「レース用エンジンの水回り配管を間違っていたことに気がついちゃったよ。今さら。」ってお話。
5基目の4E-FEエンジンは、ボディに搭載されて、あとは配管と配線をやれば、エンジンがかけられる状態。
実は、2012年にこのボディにした時から気になっていることがあって・・・
それは、このクラッチシリンダーの上に「ラジエターの配管が載ってしまっている。」こと。
(この写真は、配管を上部に通す前に撮影)
この青いシリンダーの上にラジエターの配管が載っても・・・クラッチ操作はできます。ええ。これまでも全く不具合は発生していません。が・・・
うちの車両・・・「クラッチを操作するたびにギイ〜こギイ〜コ」と音が出る。
「俺たち!秘密兵器持ってるぜ!!」感いっぱいの「特殊車両」になっていました。
(どういう秘密兵器?)
どうも・・・配管の暖かさに操作部のグリースが飛んでしまうらしくて、それで音が出てるみたいなんです。
さすがに・・・「普通の車」にしようか。
求めているのは、この配管位置。
ね?シリンダーの右側を太いラジエターホースが通ってる。
なんでこうなっていないのかというと・・・
これが、ノーマルAT車に取り付けられている「サーモスタット収納ユニット」の姿です。
で、こっちが、「MT車用のサーモスタット収納ユニット」
AT車用が「前後方向に配管が伸びる」のに対して、上の写真のMT車用は、「横方向に配管が逃げる」ようになっています。
まっすぐに配管が出てきてしまうと・・・ラジエターまでまっすぐ。
なので、クラッチシリンダーの上に配管が載っていました。
素直に考えれば、2011年に全損した時のボディに取り付けられていたMT用配管にすればいいんです。
が、この配管、よくよく観察すると・・・
センサーの数が多いんです。AT車用の配管の方が。
温度センサーが・・・MT車用は、1つなのにAT車用は2つ付いてる・・・
2012年以降、ずっとノーマルコンピュータ(AT用)で走ってきたので・・・やっぱりセンサーの数は合っていた方がいいのではないかと・・・
でも、ついに先日から「全損ボディについていたコンピュータ」に換装することにしたので、(だから4基目のエンジンが、白い煙を吐くようになっちゃたんだけど。)「センサーの数なんて気にしない。元のサーモスタット収納ユニットに変更」することにしました。この5基目のエンジンから。
今までは、ユニット全体を移植してきたので、サーモスタットの状態を点検することはなかったけど・・・
ちょっくら、蓋をはぐって、中身を見てみようか。
え?え?何・・・何これ?この大きな白い塊。
何か大きな紙みたいなものが、サーモスタットに噛みこんでしまっていて・・・取り外せない。っていうか、サーモスタットそのものが、ちゃんと作動できなかったみたいだ。
何だろう・・・この塊・・・
「多分・・・保管していたエンジンに入れておいた配管塞ぎじゃないかなあ・・・」
ゴミが入らないようにエンジンの配管に何か入れていたのか・・・ということは、自分たちで組んだ2基目じゃなくて、このボディに搭載されていたノーマルエンジン(3基目)の時からか?
確かに4基目の時は、このユニットは、中身を見ようともせずにさっさと移植していた・・・
ずっとこの状態で走ってきたのか・・・オイルクーラーを取り付けても、水温が94℃になってしまうことに困っていたんだけど、原因はこれか?
まあ、気を取り直して、とにかく配管と配線を完了だ。エンジンスタート。
かかったぞ!日本車のエンジンってすごいもんだ。長く保管されていても、ちゃんとすぐにエンジンがかかるんだから。と思ったら・・・
何か・・・何か、音がする。
ジャブジャブジャブジャブジャブ??
え?え?エンジンストップ。とりあえず。
何だ?しかも、エンジンを止めても、しばらくジャブジャブ音がする・・・
交換したサーモスタットユニット周辺からだ。なんだろう???
もう一度、ユニット全体を取り外してみる。
人差し指の先にある「細長い配管」から、冷却水がダラダラ漏れてた。
まいったなあ・・・確か、この細い配管も溶接で塞いであったはずで・・・何年か、放置している間に錆びて穴が空いちゃったのかな?
う〜ん・・・元のAT車用に戻すか。あっちは、まだしっかり塞がっているだろうから、漏れることはないだろうし・・・試しに対TTC1400制圧用車両を観察っと。プロはどう処理しているんだ?このあたり。
プロが手がけた車両は・・・
インテークマニホールドに配管が差し込まれてた。(この写真は、外して撮影。ピカピカしてる。)
え?え?
塞いでないの?あの細い配管。
なんで?なんで、水回りの配管が、こんな空気周りの配管に向かっているんだ?水を通しているってこと?エアの吸入口に?
この処理を見た瞬間・・・「雷に打たれたような感覚」って言葉があるけど、本当にその状態になりました。
砂利の保管ガレージで、一人突っ立ってた。
「しまった。私の指示で、AT用サーモスタットユニットの細い配管を溶接してもらったけど・・・その指示は間違っていたんだ!私の指示ミスで、次々にエンジンが壊れたんだ!どうしよう!!」
一人、愕然と突っ立っていると・・・保管ガレージの管理人さんがやってきて一言。
「どうした?今日はどんな作業をしているの?」
ものすごくショックを受けている水回りの配管の話を一通りする。
「ああ、そんなことか。大丈夫だよ。こっち来てみな。」
「これは、うちでメンテナンスしているVITA-01だよ。これには、VITZのノーマルエンジンが載っているんだ。ほら、インテークマニホールドを見てごらん。」
指をさした部品をよく確認すると・・・あ、インテークマニホールドの配管が塞がってる。サーモスタットのところも。
「ここに温水を通す理由はね。エンジン始動時にアイドリングを安定させるためなんだよ。チューナーさんによっては、こんな風に塞いじゃう人もいるんだ。流入空気を暖かくすることになっちゃうからね。だから、気にすることないよ。これでエンジンが壊れることはないって。」
そうなのか・・・ほっとした。ものすごくほっとした。
よし。じゃあ、サーモスタットユニットとインテークの間に配管を通して・・・
エンジンスタート。
今度は、何も音がしない。何も漏れてないぞ。よお〜し。
と思ったら・・・
なんか・・・オイルポンプのところから、明らかに新品オイルが漏れだしてる。ダラダラ。
・・・・何だこれ?
こんなこと、今まで起きたことないぞ。う〜ん・・・・
とりあえず、シールパッキンブラックを塗りまくって・・・・
うん。気のせい気のせい。
明日になれば、シールパッキンブラックも固まって、何も漏れなくなっているさ。
5基目の4E-FEエンジンをパーツ交換作業開始 [5基目の4E-FEエンジン]
JOY耐が終わると夏がやってくるんですねえ・・・暑い。ものすっごく。
え〜と、6月の話をしましょう。七夕が終わったところだけど。
6月というとですね。ジューンブライドなる「梅雨の日本では、全く関係ないイベント」が行われることが多いんですよ。ええ。うちもジューンブライドだったよ。曇り空だったよ。あの日。これからの結婚生活を暗示するかのように。(そうなの?)
姪がですね。結局、季節ものとして、ジューンブライトを決行したんですよ。
年始の段階では、「結婚式は挙げません。」という宣言だったのに・・・まあ・・・なんていうんですか?「結婚は、お互いの家の関係」なる21世紀にふさわしくないコメントをする人たちが・・・まあいろいろ。
私に「乾杯の挨拶」という任務が押し付けられました。
ああ、全然平気ですよ。80名ぐらいを前にお話をするなんて、普段に比べたら、全然人数が少ない。
んじゃ、マイクを握って・・・え?ダメなの?
「あ、マイクスタンドはそのままで。角度はこちらで調整させていただきますから。」
チッ。拳を入れて、演説するのが私のスタイルなのに。なんか調子狂うなあ。
さあ、行くぞ。挨拶。
「はい。皆さ〜ん。大人になるとは?どんなことだと思いますかあ〜?今日の二人のように”毎晩くんずほずれつ”ということをすることが大人の証明ではありません〜ん。まず、選挙に行こう!大人になるということは、投票行動をすることだ!」ウンタラカンタラ・・・という話をグラスを持ったまま、20分ぐらい演説できるストーリ−を考えてきたのに・・・
マイクスタンドのことで、係員さんとごちゃごちゃやりとりした後、ふいっと顔を上げると・・・
みんなが・・・みんながこっちを見てる。誰もよそ見をしていない。
え?え?何?何でみんな、そんなにキラキラ・・・期待に目を輝かせてるの?
若人の皆さん(全員20代前半)が、「大人の挨拶って、どんな感じなんだろう?ワクワク!!!」みたいな。
あ、無理。おっさん・・・そんな汚れのない瞳で見つめられるってそんな機会、本当にないから。
「あ、え〜と・・・・・・・・(ものすごく長く感じた。何話そう?)若いみんな!今日、集まってくれてありがっとう!!ちょ〜嬉しい!若い二人の輝かしい未来を祝して!カンパ〜い。イエ〜い!」
そのあと、拍手が起きて会が始まる・・・と思ったら・・・静寂。
「?????大人の挨拶・・・・って、これでいいの?」
「え?何?飲み会?飲み会の感じでいいのかな?今日。」ザワザワザワザワ・・・・
みんな。やめて!こっちを見ないでえええええ!!!俺は、乾杯の挨拶一つも出来ないダメなおっさんなんだああああ〜!!!!
ふう・・・疲れた。激しく疲れた。
皆さんも「披露宴挨拶」の機会があったら、「奥様が作ってくれた原稿」を毎晩読み上げる練習をしようね。300時間ぐらい。
いやあ、全然別世界だった。ビジネスプレゼンテーションとは。マイったよ。本当に。
さて、「おっさんの恥ずかしい体験(いやん)」話はここまで。本題いきますよ。
5基目の4E-FEエンジン分解作業開始。今回は、外車整備係が手伝ってくれた。
まず、タイミングベルトを外して、オイルポンプ交換作業。
と思ったら、今、装着しているタイミングベルトに思いっきりホワイトのマーカーを入れた。
何で?別にいつも通り、カムシャフトの穴と、オイルポンプ側の目印を合わせておけばいいんじゃないの?
「ああ、いや・・・いつもの私の流儀なんですよ。こうしておいたほうが作業がやりやすいんです。」
ふ〜ん。
このエンジン・・・まあまあ、オイル交換をしてくれていたみたいだなあ。最初に自分たちで組んだエンジンが汚すぎたのだろうけど、すごくほっとする。スラッジがないもんね。
カムシャフトオイルシールの交換作業は・・・やっぱり自分のやり方と違っていた。
写真を撮ることができなかったんだけど、「まず、ホルダーを規定トルクで締め付けた後、静かにオイルシールを入れていく。」作業の仕方だった。
そういえば、AE86レースの彼が、「シール入れた後、締込み作業なんてしてたら、潰れちゃうだろ。」とか言っていたのは、この作業方法のことだったのか。
オイルポンプを交換。
って、なんか・・・なんか変だぞ。このエンジン。
オイルポンプの一番下のところから、オイルがダラダラ漏れてる感じ。大丈夫かなあ・・・・
まあこの位置からのオイル漏れなら・・・少なくともタイミングベルトにかかってしまうことはないけどね。
オイルパンを外してみたけど・・・
特に異常なし。今回は、この写真右端のオイルシールも念のため交換したのだ。
シルバーのパーツを外さないと、交換できないと思い込んでいたんだけど・・・
外車整備係の手にかかったら、簡単な引っ掛け作業で、オイルシールだけを取り外すことができた。
(写真撮影ができていなくて申し訳ない。とにかくオイルまみれだったもので。)
一通りのパーツ交換作業が終了。んじゃ、タイミングベルトを装着して・・・
と思ったら、会社整備係が、新旧のタイミングベルトを比べ始めた。
「そういう変な実験をやる場面じゃないんですよ!レーシングなんですから!!」
あ、はい。
「はい。全然問題ないですよ。全部のコマが、完全に一致していることを確認しました。では、装着しましょう。」
早い早い。あっという間に、一通りの作業が終了だ。
このエンジンで手間取ったのは・・・オーナー・・・何やってるの?
「何か・・・何かおかしいんだ。これ、触媒を外したところにマフラーフランジを取り付けなきゃいけないんだけど・・・どうやっても、取り付けられない。」
何言ってんだよ。新旧、何も変わらないだろ?
二人でウンウン言いながら、何とかハメっこを・・・何だ?本当に取り付けられない。
どうも・・・よくよくこれまでのエンジンと比べると、この触媒のユニット・・・形状が違うみたいだ。
んじゃ、エキゾーストマニホールド全体を元のエンジンから移植しよう。こんなこともあろうかと、インテーク側とエキゾースト側のガスケットも買っておいたんだよ。
全部移植作業終了。
ミッションも合体!
簡単簡単。エンジン丸ごと降ろしてしまった後だと、ミッション装着作業も楽だねえ。
今回は、だいぶ前にフォークリフト整備係がオーバーホールしてくれていた4速ミッションに交換するのだ。
今まで使っていた5速ミッションは、丸3年、全く異音も出していないけどね。念のため、ドライブシャフトと共に全交換。
ボディへの搭載作業もチャッチャと完了。
すごいなあ。プロの整備士って、本当に「時間はお金」の世界なんだね。
ああ、後の配管とか、配線とかは、こっちでやるよ。山場は超えたよ。順調順調。
という展開は・・・あの「触媒のデザインが変わっていた」というところで、暗示していたんです。
これから先、とっても大変なことが起きるってことを。
全然・・・気がついていなかったんですよねえ・・・この段階では。
5基目の4E-FEエンジン [5基目の4E-FEエンジン]
今年のルマン24時間耐久レースは・・・皆さんJ-SPORTS等で中継を見ていましたか?
私は、USTREAMでスタートからチェックしていたのですが・・・ついに・・・ついにトヨタがルマンで勝つ日が来たと思いました。2016年ルマン24h。
もうあと1周ほどでチェッカーだと思ったら・・・ホームストレート上でトヨタが止まってる。
「あれ?もう、チェッカーを受けたのか?ピットに向かって挨拶のために止まってるのかな?」
・・・そうじゃなかった。
画面上のカウントダウン時間は、残り3分を示したところ。
「なぜだっ!なんで今、止まるんだ!」
iPadの画面に向かって叫んでしまいました。
24時間耐久レースの残り3分までトップを走っていたんです。日本メーカーの車両が。日本人のドライブで。
なんかもう・・・
トヨタは、競技車両の鉄則を守りすぎたんです。
「チェッカーフラッグを受けた直後に壊れるのが、競技用車両として最も正しい姿」
トヨタの品質管理は、1周分足りなかった・・・いや、攻めすぎた。
それでも再び走り出した車両を見て、なんとか完走扱いになるだろうと思ったら・・・
翌朝確認した結果は・・・「リタイヤ」
ホームストレート上には再び戻ってきたようです。
しかし、「最長でも=6分以内/1周」というレギュレーションに抵触し、リタイヤ扱い。
これが・・・これが耐久レースなんです。
チェッカーフラッグを受けなければ、何も残らない。
来週のJoy耐では、「初めてツインリンクもてぎ来たあ。でっけ〜サーキットだあ。7時間頑張ろう。」というチームも現れると思います。
繰り返しますが、まずはチェッカーフラッグを受けることです。7時間後の。
もし、チェッカーフラッグを受けることができたら、ピット前に戻ってくるまでに各ポストの皆さんに手を振ってあげてください。
暑い中、7時間旗を振り続けてくれる(青旗の振り方がものすごく難しいレースだと思います。)ポスト員の皆さんがいてこそ、全ドライバーが競技を行うことができるんです。
1日手伝ってくれるチームの関係者や、ポスト員の皆さん、あるいは当日まで車両を整備してくれた関係者のことを考えたら、「その車両の性能を発揮することを任されている」各ドライバーは、おかしなことはできないと思います。自分の体調管理を含めて。(熱くドライブしていながら、周りの状況だけでなく、自分自身の体調チェックを常に求められる大会です。)
ま、おかしなことはできないはず・・・の大会なんですけど、実際には、予選中にワザとぶつけてくるような、おかしいドライバーも混ざっちゃう大会なんですけどね。なんせ、90台混走ですから。まあ、2015年大会から、ロガーシステムで全ドライバーが見張られているので、これ以上変なことは起きないと思います。
さて、2016年Joy耐エントリーに漏れてしまった私たちは、今、何をやっているかというと・・・
4E-FEエンジンの換装作業です。5基目になります。
2007年暮れにオーナーが25万円で引っ張ってきたFISCO仕様スターレットから、8年ほどで5基目・・・
2年に一度、エンジンを換装しているペース。何でだろ?
ついに自分たちの予備エンジンでは間に合わなくなって・・・探しまわるハメになりましたよ。中古エンジン。
21世紀ですからね。インターネットを使って・・・電話作戦。東北から九州まで。電話かけまくり。解体業者さんたちに。結局、最後の最後で力を発揮するのは、画面上の文字ではなくて、人が発する「声」ですよ。
色々な業者さんたちが、「4E-FEですかあ・・・懐かしいですねえ。競技用にたくさん売りましたよお。でも、最近は見かけないなあ。」なんて連絡をくれました。
で、業者さんつながりで発見!平成6年式 7万6000km走行 8万円也。(輸送費込み込み価格)
早速、オーナーと二人で、保管ガレージ前に朝から待機。
チャーター便なので、時間指定が効かないのだ。(なので、個人宅配送を拒否された。)でかいトラックが到着。
車のエンジンをトラックから一体どうやって降ろすかって?フォークリフト?
使わない使わない。っていうか、フォークリフトを動かす免許を持ってないし。
「小さな車」にこだわっている理由は、こういうところなんです。
「1400ccの4気筒エンジンなら、大人二人でなんとかなる。」
地面に毛布をセット。毛布の上に古いSタイヤをセット。
「いんやあ・・・あんたら二人だけで、このエンジンを降ろすの?大丈夫かあ?」
ドライバーさんがすんごく不満そうだけど・・・え〜と、じゃ、ちょっと支えるの手伝って。
いくぞ。荷台から一気にタイヤの上に降ろす。せ〜の!!
すごくしっかり梱包されてる。
ぐるっと見回すと・・・
なんかちょっと・・・エンジンブロック周りが「オイル感いっぱい」って感じ。
今までになく、テカってるぞ。このエンジン。
どうも、オイルレベルゲージが差し込まれている穴から、オイルがダラダラ漏れちゃっているみたいだ。
4E-FEエンジン特有の症状かねえ・・・
毛布を二人で引きずれば、ほら、保管ガレージに収容完了。簡単さ。
さて、バラし始める前に方針を決めよう。
1)オイルポンプは新品交換
2)カムシャフトオイルシールも新品交換
3)タイミングベルトは・・・新品交換。TTC1400の彼からもらったものがある。タイミングベルトアイドラーも新品交換。
4)ウオーターポンプは・・・現在搭載しているエンジンから移植。まだ使って3年ほどだからね。外観の「漏れ」状況はよく確認しよう。
集めた部品はこれ。
全部で、27,890円。
エンジン本体費用と合わせて、11万円ほどで載せ替えるぞ。
ついでに3年間全くメンテナンスをしてこなかったドライブシャフトとミッションも載せ換えよう。
予備ミッションは、すでにフォークリフト修理係が準備してくれた。
一通り交換してしまえば、これで車体の前半部分を全部入れ替えたことになる。
大丈夫。だいぶこれでも経験を積んだからね。そんなに手間取らずに再び走ることができるようになるよ。